
マガジン
2026/10/19 17:20

「ズートピア2の主題歌『Zoo』を、結婚式のオープニングムービーで使いたいのですが、ISUM申請はできますか?」
ココロスイッチでは、このようなご相談を時折いただきます。
映画『ズートピア2』の主題歌、シャキーラが歌う「Zoo」。
まずは、こちらのミュージックビデオをご覧ください!
いや〜、とっても素敵な楽曲ですよね!
ディズニーらしいワクワク感とウキウキするようなリズム。聴いているだけで気分が上がる、華やかでエネルギッシュな一曲です。
結婚式のオープニングムービーとの相性も抜群!
特に、ゲストの期待感を高めて、そのまま新郎新婦の入場につなげるような演出には、ぴったりだと思います。
私たちも、ぜひオープニングムービーに使いたいと思う楽曲です。
ただ、残念ながら「Zoo」は、ISUM未登録のため結婚式ムービーに収録することができません。
これは「Zoo」に限らず、ディズニー映画のために制作された楽曲にも共通する問題です。
今回は、「Zoo」をきっかけに、ディズニー楽曲の著作権事情と、結婚式ムービーを手作りする方にぜひ知っておいてほしい注意点をご紹介します。
ディズニー楽曲は、なぜ結婚式ムービーで使うのが難しい?
結婚式のオープニングムービーやプロフィールムービーに市販楽曲を収録する場合、原則として著作権と著作隣接権の許諾が必要です。
その手続きをブライダル事業者向けに代行する仕組みが、ISUM(アイサム)です。
ただし、ISUMで申請できるのは、楽曲データベースに登録され、必要な権利者の許諾が得られている音源に限られます。
ディズニー映画のために制作された楽曲は、権利管理が厳格で、一般的なブライダル向けの申請では利用が難しいケースがあります。
「Zoo」についても、ISUM申請によるムービーへの収録に対応できません。
では、ISUM以外の方法なら使えるのでしょうか?
JASRACや日本レコード協会でも申請できないの?
「ISUMがダメなら、JASRAC(ジャスラック)に直接申請すればいいのでは?」
そう考える方もいらっしゃると思います。
ここで知っておきたいのが、音楽には大きく分けて2種類の権利があるということです。
① 著作権
作詞家・作曲家などが持つ、楽曲そのものに関する権利です。JASRACなどの著作権管理団体が管理する場合があります。
② 著作隣接権
歌手や演奏家、レコード製作者などが持つ、録音された音源に関する権利です。通常はレコード会社などの権利者に確認します。
結婚式ムービーに市販音源を収録するには、原則として両方の権利について許諾を得る必要があります。
つまり、JASRACで著作権の手続きができたとしても、それだけで市販音源をムービーに収録できるわけではありません。
また、日本レコード協会は著作隣接権に関する案内などを行っていますが、すべての楽曲について直接利用許諾を出す窓口ではありません。
「Zoo」のようなディズニー映画関連楽曲については、JASRACや日本レコード協会への一般的な問い合わせだけで、必要な許諾を一括取得できるものではありません。
個別の権利者から必要な許諾を得られる可能性まで否定するものではありませんが、通常の結婚式準備の中で実現するのは、かなり難しいと考えておいた方がよいでしょう。
「Zoo」以外のディズニーソングも使えないの?
これは「Zoo」に限った話ではありません。
ディズニー映画のために制作された楽曲や、ディズニーが主体となって制作・管理している楽曲についても、同様に結婚式ムービーへの収録が難しい場合があります。
ただし、ディズニーに関連する楽曲が、すべて一律に使用禁止というわけではありません。
同じ楽曲でも、原曲とカバー音源では権利者が異なる場合があります。また、楽曲の著作権と録音音源の著作隣接権は別々に確認する必要があります。
大切なのは、実際に使用したいアーティスト・音源ごとに、許諾の可否を確認することです。
ムービー完成後に「ISUM申請できない!」という悲劇も……
さて、ここからは結婚式ムービーを手作りする方に、ぜひ知っておいていただきたいお話です。
実はココロスイッチには、こんなご相談が時々寄せられます。
「プロフィールムービーを手作りで完成させたので、ISUM申請だけお願いできますか?」
ところが、使用されている楽曲を確認すると、ISUMに登録されていないことがあるんです。
さらに、JASRACやレコード会社などを通じた必要な許諾も取得できず、そのままでは上映用のムービーに楽曲を収録できないケースも。
しかも、挙式まであと2週間!
……ということが、実際にあります。
時間をかけて写真を選び、コメントを考え、音楽に合わせて一生懸命編集したムービー。
ようやく完成したと思ったら、まさかの「この曲は使えません」。
これは、なかなか悲惨な状況です……。
特に、音楽のリズムやサビに合わせて写真を切り替えている場合、曲を変更するだけでも大幅な再編集が必要になります。
挙式直前の忙しい時期に、もう一度ムービーを作り直すなんて、できれば避けたいですよね。
使えない曲で完成してしまったら、どうすればいい?
このような場合、現実的な選択肢はかなり限られます。
① 使用できる楽曲に変更する
ISUMに登録されている別の楽曲に差し替える方法です。
ただし、曲の長さやテンポが変われば、映像のタイミングも調整する必要があります。
場合によっては、ムービー全体を編集し直さなければなりません。
② 式場に「同時再生」を相談する
もうひとつは、無音のムービーを上映しながら、式場の音響スタッフが別の音源で楽曲を流す「同時再生」という方法です。
ただし、式場が対応していること、適切な権利処理ができることなどが前提になります。
また、映像と音楽を別々に再生するため、タイミングが微妙にズレる可能性もあります。
特に、音楽のリズムに合わせて細かく編集したムービーには向いていません。
そして、式場によっては同時再生自体に対応していない場合もあります。
つまり、完成してから楽曲が使えないと分かっても、簡単に解決できるとは限らないのです。
ムービー作りは、まず楽曲のISUM登録を確認することから!
こうしたトラブルを防ぐ方法は、とてもシンプルです。
ムービーを作り始める前に、使いたい楽曲がISUMに登録されているか必ず確認しましょう!
というのも、結婚式ムービーにとって音楽は、作品全体のイメージを左右する、とても重要な要素だからです。
例えば、明るくアップテンポな曲なら、写真をテンポよく切り替えたり、ポップなアニメーションを取り入れたり。
反対に、しっとりしたバラードなら、ゆったりとした映像の動きや、感動的な演出が似合います。
曲が変われば、映像のテンポも、アニメーションも、デザインも、作品全体の雰囲気も変わります。
つまり、音楽はあとから簡単に差し替えられるものではないんです。
せっかく曲の雰囲気に合わせてムービーを完成させても、最後に「この曲は申請できません」と分かったら、映像そのものを大幅に作り直すことになりかねません。
だからこそ、使いたい曲が本当に使えるのか、制作を始める前に確認することが大切です。
ISUMの公式サイトでは、登録されている楽曲を検索できます。
曲名だけでなく、アーティスト名や使用する音源まで確認しておきましょう。また、登録されていても、実際の利用にはISUMに加盟した事業者を通じた申請が必要です。
「完成してから申請」ではなく、「使える曲を確認してから制作」。
これを結婚式ムービー作りの最初のステップにしてくださいね!
まとめ|楽曲の著作権確認は、ムービー制作の第一歩!
ズートピア2の主題歌「Zoo」は、とても魅力的な楽曲ですが、一般的なISUM申請では結婚式ムービーに収録することができません。
ディズニー映画に関連する楽曲は、権利関係が複雑で、一般的な申請では利用が難しいケースがあります。
そして、これはディズニー楽曲に限った話ではありません。
結婚式ムービーを手作りする場合、楽曲の権利確認を後回しにしてしまうと、完成後に使用できないことが判明する可能性があります。
挙式まで残りわずかというタイミングで、ムービーを作り直すことになってしまったら本当に大変です。
これからムービーを手作りする方は、くれぐれも楽曲のISUM登録を事前に確認してくださいね!
ココロスイッチでは、結婚式のオープニングムービーやプロフィールムービーの制作に加え、ISUM申請に関するご相談も承っています。
音楽の使用について不安がある方は、制作前にお気軽にご相談ください。
